13.No Regret

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キュルリーッ、キュルリーッ。 その日は朝から謎の鳥が鳴いていた。 東京で暮らし始めてから 驚いたことが幾つかある。 それは見たこともない マイナーな種類の鳥が 突然、ビルの屋上にいたりすることだ。 地方と違って緑が少ないので、 隠れることが出来ないのだろう。 大きな声で鳴く鳥だな。 …そんなことをボンヤリ思った。 「ちょっとお姉ちゃん? 卵は半熟で焼いてとお願いしたでしょ」 「リナちゃん、コーヒーお代わり頂戴」 えっと、なんだか私、 家政婦状態になってるんですけど。 「なにコレ! 国産小麦のパンじゃなきゃダメって 言わなかったかしら、私」 「リナちゃん、俺、朝は白米を食べたい」 いつもなら島さんが 朝食づくりを手伝ってくれるのに。 そして誰も文句を言わないのに。 「ヨーグルトは生乳100%にしてよ。 味が全然違うんだから」 「リナちゃん、俺、ハムエッグでお願い」 ハム、無いな~。 ベランダに行って取って来よう。 って、もちろん そんなとこに有るワケないし。 レミ1人なら耐えられる。 茶色1人でも耐えられる。 でも、2人同時だとウンザリ。 この状態が3日も続いているワケで。 ベランダから前方のビルを見ると、 その屋上にペリカンサイズの鳥がいた。
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