エピローグ

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 翌日。  青森を東西に分けた戦いは終わった。即日、両軍は引き上げた。捕虜となっていた青森市方面軍も全員南部へと帰還した。  そして、両軍共に解体。完全に武装解除された。いたこは恐山に戻って俗世を離れ、独立召喚連隊は召喚術を白神山地に返還した。  終戦のきっかけは、八戸市長と弘前市長の同日死去であった。偶然ではあるが、両市長の年齢は七十七歳。奇しくも、日本一の短命県である青森県の平均寿命と同じ年齢であった。  南部と津軽の仲が悪いことは事実であるが、戦いにまで発展したのは両市長の強硬な排斥姿勢によるものであった。彼らがこの世を去った以上、市民には戦う理由がない。  終戦と講和を他県にも知らせるため、津軽と南部は共同でツアーの企画を打ち立てた。その名も「短命県体験ツアー」。  朝から日本酒。  どろどろの煮干しラーメン。  豪雪の中の雪かき検定。など。    健康に長生きできる自信のある方は、ぜひ青森に足を運んではいかがだろうか。おいしいもの、貴重な体験がきっとあなたを待っている。
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