主管者決定会議

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議員 「暫定的にであっても主管である以上、また、先ほども総理から、この パニック状態をご存知だということを聞きましたので、主管としてどうするんですか。放っといていいんですか」 防衛大臣 「現在、協議中です」 議員 「それでは困ると言ってるじゃないですか。実際、困っているんですよ。海外との貿易も止まりつつあり、証券市場でも不信の声があがっています。日本は、隠しごとをしているとか、武器を作っているとか、他にもありすぎて。だから、もっと情報を整理して、正しく伝えてほしいんですよ。政府が民間を圧迫してどうするんですか」 防衛大臣 「協議結果が出次第、お伝えします」 議員 「いつですか」 防衛大臣 「最優先事項として協議します」 議員 「わかりました」 copyright National Security Agency(NSA) 2066 All rights reserved. copyright Internet TV,Inc.(ITV) 2066 All rights reserved. 名だたる人物がそろったにもかかわらず、臨時会で質問議員が納得してしまった。当然野党は猛反発し、内閣に対して再度、臨時会開催を提案したが、受け入れられなかった。このため、野党の新人議員のひとりが50人の仲間を集め、総勢51人で内閣不信任決議を議長あて発議しようとしたが、先輩議員に『一事不再議(同一会期中に同案を議題化できない)』について説教されてしまい、あきらめた。 結果として、いわゆる「サイボーグ戦士」の主管者は、内閣が短時間の閣僚会議で決定していた、暫定的ではあるが自衛隊であり、国内外の不安定状況も一切解決されず、従前のままとなった。 このような状況を知ってか、噂に聞いていた「サイボーグ戦士」となるべく命を落とした、あの駒元奈良未、安佐未姉妹の霊がITVのカメラ映像にはっきりと映し出されていた。我がITVのカメラマンも「驚きのあまり、声も出なかかった」とレポートした。
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