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「ちょっおい、ヘモグロビンに触んなよ!!」
いつも通り、集合場所の肺胞に来たらヘモグロビンが絡まれていた。
ヤツは俺とヘモグロビンが付き合ってるのを知っててやって来る。
「よぉ、遅かったな酸素」
一酸化炭素だ。
ヘモグロビンはヘモグロビンで、一酸化炭素に言い寄られると断れない。
「やっと火事現場から救急搬送されたってとこか?」
「お前、分かってんだろ!?お前がヘモグロビンとこの体内を回ることで、どれだけ人体に影響が出るか...っ」
「知ってるさ」
「...ならっ」
一酸化炭素の腕にチカラが入る。
ヘモグロビンは肩を掴まれていて、さらに一酸化炭素との距離を縮めた。
「忘れたわけじゃねぇだろ、酸素。お前が昔俺を裏切ったから、炭素と中途半端な関係になったんだ」
ぐっと言葉が詰まった。
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