港町

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「うわぁぁぁ、凄い!船がいっぱいだぁ」 那智に連れらててきた場所は、出口が那智の家の社とのこともあり、高台から海が一望できるところにあった。 いろんな船が沢山あり、海がキラキラしていてとも綺麗で、町もイタリアを思わせる雰囲気になっている。 「気に入ったか?」 「うん、すごい帆船の数だね。潮の香りがここまでするよ?」 「ここは俺のお気に入りだ。台風が来たらちょっと面倒だが、テラスで海を眺めながらの一杯は気持ちがいい」 「僕、ジュースで堪能できそう」 「横が家だ。とりあえず入るか……」 那智について行き、洋風玄関の戸をノックすること無く扉が開く。 「お帰りなさいませ」 外国の老紳士的なスーツを着た人が、メイドの格好をした人と出迎えてくれる。 部屋に案内され、取り敢えず寛げと言われるが、すぐに窓に行ってベランダに出る。
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