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オカマのような喋り方は、ご機嫌取りの時だけのようで、普通に話しているとスーツの良く似合う紳士にしか見えない。
「東の話は聞いたか?」
「いや?」
「北に近い東の外れなんだが……最近野狐の群れが居着いてるようで、かなり悪さをしているらしい」
「捕まえたら終わりだろう?」
「それが、捕まえようとすると場所を変えて逃げるらしくてタチが悪いそうだ」
「南には来てないのか?」
「まだ聞かないが一応注意しておいた方がいい。群れができると大抵各地で同じことが起こるからね」
「悪い人たち?」
「何も無ければ大人しいんだが、作物を荒らして町まで降りてくるようになると手がつけられん」
「この時期に出るとはな……島はどうだ?」
「あの爺様が まだ住み着いてるが、なかなかこっちに来ないから、たまに船乗りが見に行ってる。平和なものだ」
「明日島に行く」
「それは構わんが……街の観光でなくていいのか?」
「それは最後だな」
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