港町

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「もしかしてなんだけど、重次さんて東のおじいちゃんの家にもいた忍者みたいな感じの人?」 「普通に振舞っていたつもりなのですがお分かりでしたか?」 「うん、話し方とか雰囲気とか。何となくだけど三郎さんたちに似てるなって」 「我等一族は御館様からご親族まで分家にも配置されてますので。三郎をご存知でしたか」 「うん、後は四郎さん」 「あのふたりは優秀ですから」 「僕、まだこの世界の事良く分からないんだけど、他の大きな家にも風の一族みたいな人がいるの?」 「居ります。数はそれほど多くないと思いますが」 「みんな街の人に変装とかしてるのかなぁ」 「裏の仕事が多いですから、大体は紛れてます。それに、今ここにも五人いますよ?」 「そうなの?」 「那智様からのご命令ですので。雪翔坊っちゃまを一番にお守りせよと」 「そうなんだ……」
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