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なんだか守られてばかりいるお姫様のようで少し自分が情けなくなる。
「ここが結界の端です。この先は森になってますので行かれませんよう」
「分かった。ここって、下から階段みたいに家が建ってるけど、他もそうなの?」
「ここ一帯だけです。港町ですから、家はみんな高めに作ってありますが、この先に行くと街があり、その奥に御館様のお住いがあります」
「えっと、ジイジの?」
「はい。お役人でいらっしゃいますから普段はなかなかお目にかかれないのですが……」
「みんな凄いんだね。ほかの親戚の人とかは?近くにいないの?」
「ご兄弟二人ですので、今は……冬弥様や那智様がこちらにお住みになられればまた増えていくと思うのですが」
「栞さんの家にも風の一族いるの?」
「居りません。基本は本家と別邸、分家のみとの契約になってますので」
「何だかややこしいね」
「ですが、お館様方の命であればすぐに動きますし、ご家族となられた方はちゃんとお守りしております」
「栞さんも?」
「もちろんでございます」
「僕も強くなりたいなぁ」
「お足がまず治られてからかと」
「そうだよね、まずはたって走れるようになりたい!」
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