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● 電車の中で
かれこれ 十年ほど前の出来事です
私は都内の某短期大学の警備の仕事をしていました。
警備中になにかあったと言うのではないのですが
その短期大学では 休憩室とかロッカーとかを 他の業者の清掃の方と一緒だったんですよね
っで
まあ 他の学校の職員よりは 結構 話す機会が多かったんですよ
その短大での仕事 私が そこを立ち上げてから 責任者として 六年以上
まあ 頑張っていたんですよ
そこで 清掃の方も 責任者も含めて 何名も 入れ替えあったんですね
責任者意外は 大概 女性(おばさん)が 主だったのが。
あるとき もう1人 男性が増えたんですね
責任者の方とは いろいろ話はしていたんだが
その人とは余り 話は 出来なかったのだが
一年余り過ぎて その男の人 来なくなっちゃったんですよ
まあ 今までも 急に 来なくなっちゃう パートさんもいたから
よその会社のこと 余り気にしないで
過ごしていたのだが
ある日 休みの日に 総武線に乗って 私が 出かけたんだが
中野過ぎた辺りで(当時は三鷹駅近くに住んでいた)
座席の向かい側の ドア付近に あの 来なくなった男性が
立っていたんですよね
まあ 気がついたのだが 余り親しくもしてなかったし。。。。
それに 顔色が なんか青白く 「ああ体調崩してたのか?」
と思いつつ 私は用事のあった 高田馬場駅で 降車してしまい
話しかけることも出来なかったんだよね
そして 翌朝
職場の短大へ行って 休憩室にて 着替えて 仕事始まるのを 休みつつ
待っていたら 清掃の責任者が 出社してきたから
例の あの男性について「あの○○さん 具合悪いんですね」
と訊ねたんですよ
すると 「ええ ○○はまだ若いのに 癌で亡くなりました 奥さんやら途方にくれてましたよ」
と 答えてきたんですよ
えっ!こちらとしては 昨日 見かけてるから
それを言ったら 「ああ アイツ まだ 出勤してるのかも それ本社に向かってるんじゃないかなぁ」なんて
しみじみと 言われてしまい
なんだか やるせない思いをしましたね
えっ!ただの私の見間違いじゃないか?
いいえそれはないな
彼その時も黒縁の眼鏡を 両手の人差し指で ずりあげる 癖を
やってましたからねぇ
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