神々の冒涜

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「なぜ、罪になるのでしょうか」 「主から与えられた命は、平等で、ひとしく、皆尊い」 「神から与えられた命が失われるのは、創造主にとって、本意ではない、ということですか」 「そうではない。“死”そのものは意味を持たない。命は、必ず果てる。“死”に向かう姿勢を主は見ておられるのだ」 「それは欺瞞です。生命のはじまりである宇宙は、“無”から誕生したそうです。“無”には意志なんてない。“死”に向かう姿勢なんて、そんなものは初めから存在しないのではないでしょうか」 「主の意志は確かに存在する。君にはまだそれがわからないのだ」 「わかりません」
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