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目が合うと宝君は優しい笑顔を向け、楽しそうにステップを踏む。
そして、オーバースウェイからスローアウェイ。
そり過ぎない手前で形を決めると、無事にダンスは終了。
ステージ下の観客を見ると、沢山の人が拍手をしていて、私もホッと笑顔が零れる。
踊れた、無事に、成功することができた……。
宝君を見ているとあっという間で、私は安心して踊ることができたのだ。
舞台裏に帰ってくると、宝君はすぐに鷲尾さんをリードして、再びステージに出ていく。
そして、額に滲んだ汗をタオルで拭っていると、翔馬と舞子が肩を組んできた。
“にき、大成功だったじゃん! 良かったな”
“三人で同じ舞台で踊れるなんて、嬉しい”
興奮気味の二人に、私もいっぱいの笑顔を向ける。
“二人ともありがとう”
翔馬がいたから、社交ダンスに入ろうと思って、舞子がいたから、私は部活を続けることができたのだ。
“これからも部活頑張ろう”
“また三人で、同じ舞台で踊りたい”
私は、翔馬と舞子のことが好きだ。これからもずっと、良い関係を築いていきたい。
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