初夏

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夕焼けが兄弟の濃い影を縁取り、山間の緑を深紅に染めた。対照的に東の空からは、白々しく輝く初夏の星空がひょっこり顔を覗かせている。 「君たちはどこからきたの」 「三丁目のほう」 「じゃあ途中まで送ろう。もうお母さんが夕食の支度をして待っているよ」 「うん」
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