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次の日からは通常通り、バーの準備からして、食材の買い出しと酒の注文をし、夜には片付けてシャッターを閉めて家に戻り、昼過ぎまで寝るといった生活が続いて、会社の方はルーカスと結月二人でバタバタとしていて忙しそうだった。
あっという間にパーティの日になり、ムー達を綺麗にブラッシングしていると、「奏太様、スーツを出しておきましたが、ネクタイはどうされますか?」と田中に聞かれ、パーティだから、明るめの色で出しておいてと頼んで、シャワーを浴びてから髪をセットし、スーツを着る。
「準備できたかー?」
「待って、もう行くから!」
ノアと作業場まで行き、それぞれにムー、ブラン、スフィと連れて、田中も一緒にゲートをくぐる。
「あれ?王の間じゃないんだ。それにここって……」
「本城の方ですな。確か、前に使われていた部屋も元に戻ったと聞いたので、そちらに参りましょう」
田中に案内されて応接室に行くと、淡いピンクのドレスを着たエールラが待っていた。
「エールラさん久しぶり!元気だった?」
「はい、すっかりこちらでゆっくりさせて貰ってしまいまして……」
「き、き、綺麗だな」
「ルーカス様ありがとうございます」
「すまない、エマも来ていると思うんだが」
「隣室で今授乳を……またクレア様も大きくなられたようで」
「可愛くて仕方がなくて……見てきます」
「後で俺も見たい!」
「連れてきますね」
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