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時間が来て貴賓席に座ると、ユーリの家族も貴賓席に座っており、赤い絨毯の周りには花が沢山あしらわれていて、街の外からも良く見えるようになっている。
中央には小さな机が置いてあり、その前には司祭が既に結月が来るのを待っている。
ラッパが鳴らされ、出てきたのはグリーンを基準にした白系のドレスを着た結月とユーリ。
二人が腕を組んで階段を登り、司祭の前まで行く。
『只今より、女王陛下とユーリ・フランシスとの婚儀を執り行う』
は?
隣のルーカスはクスクスと笑っていたが、ノアと二人で驚きのあまりに声も出ず、式が執り行われるのを見ているしかなかった。
ユーリに王冠が被され、二人で民に手を振って階段を降りてきても実感がわかない。
「奏太、びっくりしたか?」
「ルーカスさん知ってたの?」
「まぁな。隠すの大変だったんだぞ?」
「てか、結婚……あの結月さんが結婚だよ?」
「ユーリを選んだのは間違いじゃないだろ?」
「兄さんが王族とは……必然的に、母や父に姉も……」
「ということで、王族間の結婚は今各界が認めている」
「それは聞いたけど……」
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