『若恋』榊のひみつ

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家族をひどい目に遭わせた。 このまま死んでもいいとさえ思った自分に、魂までも俺のものだと言ってくれた若。 若に出会わなかったら、何もかもすべてを捨てていた。 命さえも…… この命は若のもの。 この身も、この血も肉もすべて。 「―――若」 目を閉じて息を大きく吸い込んだ。 若、あなただけを苦しませたりしません。 苦しみや悲しみをわたしも一緒に背負います。 たとえ、若が拒んだとしても―――
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