第1章

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エブリスタでリアル怪談コンテストというのが始まった。 心霊系ホラーが駄目な私は、投稿されている参加作品を昼間しか読むことができない。 それも読みながら、「南無阿弥陀仏」と心の中で唱えている程の怖がりである。 それなのに、自分に憑いている霊を、作品を読んだ読者に擦り付けようとする不届き者が存在した。 作品説明で、「読むのは自己責任でお願いします」と書いて注意しているのに、読んだあなたが悪いのだと最後に書かれてあったが、作品説明を読む前に読む読者がどれ程いるのだろうか? この作品を読んだ直後、肩に何かがのし掛かったような重みを感じた。 あの作品を読んで数日経つのに肩の重みはとれない。 肩の重みを感じてから私の周りで嫌な事ばかり起きる。 親父が入院したとか、会社の業績が悪化したとかだ。 それだけで無く、耳元で人の呟きが聞こえる。
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