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悪質な悪戯
学校の裏山で起きたある事件の話なんだけどね。
まあ裏山って言っても小さくて小高い丘って感じだったんだけどさ。
ある日、その裏山で不気味な物が見つかった。
なんと、藁人形。
でもその藁人形、妙に小汚くてボロボロだったらしい。
釘とかの代わりなのか、竹串みたいのが刺さっていたらしくてね。
顔の部分にも串が刺さっててあと紙が貼り付けててあったらしい。
その紙には文字が書かれてた。
全員。
そう書かれてあったって。
全く意味不明なんだけどね。
見つけた生徒達はショッキングだっただろうし、私達もびっくりしてすぐにその話は学校中に広がったよ。
先生達は悪質な悪戯として対処するって言って私達をなだめた。
私達も最初は色々と騒いだけど、しばらく経ってほとんど誰もその話はしなくなった。
皆忘れつつあった丁度その頃に、また裏山からとんでもない物が見つかった。
首が無い子猫の死体。
用務員のおじさんが見つけたらしくて、先生達も私達を不安にさせないために秘密にする筈だったらしいんだけど、どこから情報が漏れたのか、生徒達に伝わり、またあっという間に学校中にその事件が広がった。
今度ばかりは学校も警察に相談したそうだよ。
当然のことなんだけど。
そんな学校中が騒然としていたある日。
給食の時間、校内放送が掛かったんだけどその時にそれは起こった。
校内放送の内容は他愛もない事だったんだけど、問題はその後だよ。
校内放送が終わる直前。
ぜ ん い ん
そうハッキリと、しわがれた女の人の声で聞こえた。
当然、学校中大パニックだよ。
泣き出す子も居たし、先生もビックリしていた。
先生達が出した結論としては、放送にどこかの電波が紛れ込んだんだろうって事になった。
それに納得する子達は勿論いなかったけどね。
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