積年

4/7
前へ
/286ページ
次へ
人間にはこの未来を見通せる能力がある。 それから方針は変わった。 過去の行いを反省し、科学の力を本来の目的で使おうということになった。 人間が生活しながらも環境を汚さないというふうに。 そういった生き方が自然に敬意を払うことになり、謙虚な振る舞いとなる。 だが、結局はダメだった。 ごみは減らせなかった。 科学の力、人間の知が足りていないのではない。 これ以上にないほどの再利用の仕組みを作り出した。 人々も出来る限りのことはした。 スーパーやコンビニ、店に行く時はレジ袋やバッグを持って行った。 ごみを再利用しやすいように細かく仕分けた。 それでも。 理由は分かっていた。 誰もが気付いていたこと。
/286ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加