2人が本棚に入れています
本棚に追加
不思議なことを言う少年だと思った。
私を善人に仕立てて、気が変わらないようにおだてているのか。
それともそういったものを感じ取る力があるのだろうか。
「どういうこと?」
私は聞いた。
しかし、少年は私の質問にまともに答えず次のように言った。
「やっぱりあなただったんですね」
私は同じことを繰り返した。
「どういうこと?」
「あなたが僕の夢に出て来て」
「私がかい?」
「何度も」
おかしなこともあると思った。
彼は夢の中で私を何度も会っていた。
現実では見たことがなかったらしいが。
もちろん私もそうで、夢にも彼は出て来たことがない。
「変わった夢になったね。私とこうやって実際に会うっていうのは」
最初のコメントを投稿しよう!