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「本当にそうなんです。あなたはいつも首を横に振っていました。それがどういう意味か分からなかったんです。だけど、さっき僕がつい出来心で万引きをしようとした時、あなたを見つけて。それで夢の中で首を振っていたのは、ダメだよって言っていたんだなって分かったんです。おかげで僕は罪を犯さずに済みました。本当にありがとうございます」
「私が君の夢の中でそんなことを」
「絶対にあなたはいい人だろうと思って」
「それで警察に突き出されないって確信したんだね」
「ええ」
少年は何度も頭を下げて、去って行った。
色々と考えてみたが、やはりあの少年とかかわりを持ったことはないようだった。
それにどういったわけで彼の夢に出て来たのかも。
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