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「おじさんッ!」
僕が叫ぶと、おじさんも叫んだ。
「元気でなぁ!それと必ず伝えてくれよなぁ…!
のんちゃん、意外と泣き虫だからよぅ……」
小さくなって行くおじさんが手を振っているのがみえる。
僕の腕は妙に重かったが、無理矢理手を上げて、力一杯手を振った。
――……
そこで、ストン、と辺りが真っ暗闇になった。
遠くで祭りの声がまだ小さく……
微かに 闇の中で木霊していた。
――……
青い光と、小さな鳥達の規則的な鳴き声が、
窓ガラスをすり抜けて降ってくる。
ベッドの上から時計に目をやるとまだ明け方の5時だった。
……流石に二度寝する気にはなれなかった。
遠くの空に青灰色の美しい雲がたなびいている。
「おじさん……」
僕は思わず呟いた。胸が痛んで自然と涙が溢れた。
おじさんは……
何週間か前に……
……亡くなったんだった。
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