1人が本棚に入れています
本棚に追加
住宅街から少し外れた公園は、元々人通りが少ない。夜になれば尚更だ。
そのため公園はいかがわしい者達の溜まり場になっており、目を光らせている者が多い。
――つまり。
夜の闇に、女性の叫び声が響く。
「いやあああっ!」
下卑た笑みを浮かべた不良男に地面へ押し倒された女性は、逃げようと必死に身を捩る。だが体格に差のある女性が男に敵うはずもない。
女性を押し倒した不良男は、無理やり女性のブラウスを引き千切った。
「きゃあああ!」
露わになる乳房と、それを支える淡い色の下着。押し倒した男と女性を囲んでいた別の不良らが、息を呑むと同時に嗤い合う。
さらに泣きながら暴れる女性の腕を、囲んでいた不良男らが抑え込んだ。スカートから伸びている足も同様だ。
容姿からして柄の悪い男達の数は、六人。女性の馬乗りになっているのが一人、腕を抑え込んでいるのが三人、足を押さえているのが二人。
仮に女性が、自分を押し倒している不良男をどうにかしようとしても、すぐに他の男に取り押さえられるだろう。
飲み会で遅くなった帰り、近道をしようと、治安の悪い公園の前を横切ったのが、女性の運の尽きだった。
「いい乳してるじゃねえか!」
「いやあ!」
瑞々しい張りのある双丘へ、勢いよく馬乗りになっている不良男が顔を埋める。柔らかなそれを堪能する男と、生理的嫌悪感に泣き叫ぶ女性。
どれだけ泣き叫んでも、女性の声を聞きつけた誰かがやって来る気配はない。元々人通りが少ないところだ。夜になれば静寂も増す。
「叫んでも無駄なんだよ!」
女性の抵抗を弱めるべく、別の不良男は大袈裟なほどの声を上げて笑う。
女性の瞳が絶望の色に染まり、体が恐怖と怯えで一層震える。
それを見た不良男は、にやりと口角を吊り上げると、乳房の半分を覆い隠す邪魔な布を剥ぎ取ろうと手を伸ばす――そのときだった。
最初のコメントを投稿しよう!