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「よくもやってくれたなこの変態が!」
公園の入り口から、野太い声が響いた。変態男が顔を向ければそこには、最初に倒したはずの不良男が、乳首を主張しながらも立っている。
片腕で先ほど逃がしたはずの女性の首を拘束して、その首にナイフを押し付けて。
「この卑怯者が……!」
「てめえが悪いんだよ!」
不良男が悲鳴を上げることすらできない女性を引き摺るようにして、変態男の元へ早足にやって来る。
「この変態野郎が!」
「うっ」
不良男は変態男の腹を足蹴にすると、彼を地面へ転がした。咄嗟に起き上がろうとする変態男の、紐パンの下でもっこり存在している男の急所を、無造作に足で踏みつける。
「うっ、ぐぁ……ッ……」
「ふざけんなよてめえ……バカにしやがって……こんな格好でよぉ……」
ぐりぐりと足の裏で、変態男のあそこを攻撃する、不良男。女性はその光景を見るに堪えず、息を詰めるようにして目を瞑りながら顔を背ける。
「一生使いモンにならなくしてやるよ!」
そして不良男は、手に握り締めたナイフを月明かりに照らしながら、一直線に変態男の股間へ振り下ろす……!
――しかしナイフの刃は、変態男の股間に触れた刹那、キィン……と音を立てて、折れて飛んでいった。
「……は……?」
ナイフの刃は煌めきながら、地面に突き刺さる。
「残念だったな」
呆然とする不良男を見つめながら、変態男が緩慢とした動作で起き上がった。
「私の聖剣(セイバー)の前では、ナイフなどただの棒切れだ」
立ち上がった変態男の股間、ナイフによって切られた紐パンの隙間からは、眩いばかりに神々しいそそり立つ聖剣が、男に先を向けていた。
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