快楽の恩恵

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「おめでとう…やっぱり、すごいね…?」 揺れながら、新人賞を獲得した事を報告をすると、彼はとても褒めてくれました。 「すごいのは仕事、だけ……?」 彼の好みである甘えた声でそう尋ねると、私のパーツをひとつずつ確認していた瞳から、突然、色が消えました。 ゆるやかに滑らせていた指先は、先程までとは違い荒々しく感じます。 「ねえ…ちょっと、痛い……」 けれど、この人は没頭するとこうなるのだと思っていました。気付けばきっかけもなく、何時の夜もそうなっていました。 世の中には不思議なことがあると聞きますが、まさかそんな事が自分の身に降りかかるとは、思いもよりませんでした。
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