終点

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「聞いたか?」 「あぁ、昨日の地下鉄の事故の事?」 「そうそう。脱線事故。先頭車両はひっくり返ってぐちゃぐちゃだって。うちの生徒も捲き込まれたらしいぜ。」 「隣のクラスの橘も乗ってたって聞いたけど。」 「そうなんだよ。マジかよって。俺花蓮ちゃん好きだったのに・・・。」 「・・・この駅の名前は黄泉の国って書いてあったよ。そしてこの行列はあの世へ旅立つ為のものらしいわ。つまり私達死んだの。」 「へっ?」 あまりの予想外の返答に素っ頓狂な声を上げる。 彼女が冗談や嘘をついているようには見えない。 そういえば駅員に起こされる前、一瞬目が覚めた瞬間があった。 その時、世界が反転する感覚とたくさんの悲鳴が聞こえたような気がした・・・が、気が付いたらあの駅だった。 夢だと思っていたが、あれは現実で俺はあの時・・・。 どうやら俺は人生の終着駅に居たようだ。
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