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あれは、去年の冬の出来事だった。
正月休み明け、6歳になる娘と先月産んだばかりの息子の面倒に追われている頃、私は嫌な悪夢を見た。
その日は、朝から雲一つない快晴だった。
夫を会社に送り出し、買い出しやそうじ昼食を終え、さて、一休みと言う頃だった。
時刻は13時を過ぎたばかりだった思う。
6歳の娘が眠たがり、私もまだ産後の疲れが残っていて、その日は子供達と一緒に昼寝をしようと思った。
南向きの窓は、白い光が差し込んでおり、眩しい中では眠れない。
そう思って、括って閉じていた遮光カーテンを窓に敷いた。
まるで、上映寸前の映画館の様に、暗転する部屋。
窓とカーテンの隙間から、細い線の様に僅かに光が漏れている。
昼寝には、充分な暗さだった。
布団を一枚窓から1メートルの場所に平行に敷き、窓際から息子、私、娘の順番で横になって目を閉じた。
先月産んだばかりの息子は、出生体重3556グラムとちょっと大きめだった。
健康で元気が良く、本当に愛くるしい。
夜泣きなどはせず、本当に扱いやすい息子だった。
これが上の娘の時は大変で、夜泣きが酷くて、あの頃はずっと寝不足だった。
そんな事を考えながら、目を閉じて暫く、その日はやけに寝つきが悪かった。
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