【プロローグ】ある日それは突然に

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どれくらいの間、俺はそうしていたのだろう。 ここはどこなのだろう。 目に映ったのは、見慣れない天井だった。 自分の家のものでもない。知らない天井。 俺は仰向けで眠っていたのか。 ゆっくりと体を起こす。ギシギシとベッドが軋んだ。 「どこだ・・・ここ」 知らない部屋だった。ひどく殺風景な。 背の低いテーブルがあり、その上には薄っぺらいノートパソコン。 少し黄ばみがかった壁には、ところどころにアニメのポスターが貼ってある。 ドアは一つだけ。その脇には聞いたこともないタイトルの小説や漫画がぎっしり詰められた本棚が2つ並んでいた。 こんな部屋、見たことない。知り合いのものでもない。ましてや自分のものではない。 ここは・・・
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