電柱

4/9
前へ
/9ページ
次へ
ある日、荷物もないのでと歩いて店まで行く途中、いつも週末に洗車しているおじさんに会ったので「おはようございます」と挨拶すると、「おはよう、今日も頑張って」と言われ、「また店に遊びに来てくださいね」と店に向かう。 一度帰宅して、車で店に向かうとまだおじさんは車の前に立っていた。 一日仕事をし、その日は飲まなかったので車で帰宅する。 おじさんの家の前を通ると、まだ外におじさんがいたので、どうしたんだろうと思いながらも帰宅し、次の日の朝も仕込みをしてから昼前に同じ道を通る。 『忌中』と書かれた紙が玄関にはってあり、ちょうど出てきたおばさんにどうしたのかと聞くと、亡くなったのは昨日。それもおじさんに会って話していた時間に亡くなったという。 「そうでしたか……」としか言えず自宅に戻り、今日は宴会の予約が入っていて飲まされると分かっていたが、荷物もあったので車で向かう。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加