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『萌果ー!!!』
遠くの方から名前を呼ばれて遠堂萌果(エンドウモエカ)
は振り返る。
声の主は杉並悠太(スギナミユウタ)
悠太がニコニコしながら萌果に向かって走ってくる。萌果は悠太が来るまでその場で待っていた。
『悠太また迎えに来てくれたの?悠太の家までなら1人で行けるよ!!!だって私もう小学生なんだからさ。』
悠太はアハハと笑って萌果の頭をポンポンとする。
『俺から見たらまだまだ萌果は子供だよ。まだまだ小学1年生じゃん(笑)』
子供扱いを受けた萌果はぷくっと膨れてそっぽを向いた。悠太はそれさえも可愛く思えて萌果と手を繋いでニコニコ歩いていく。
萌果は7歳。悠太は9歳。2歳離れた2人は幼なじみで、とても仲がよかった。
世話好きな悠太と甘えたがりな萌果。
2人はいつも一緒だった。
とくに悠太は萌果を守る勇者のようにいつも萌果に目を配っていた。
だってあの日の約束は悠太にとって一番大切な約束だから…
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