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都内でもトップクラスの混み具合を誇る東急田園都市線は、溝ノ口駅を過ぎた頃にようやく余裕が出始める。 ようやく一つ空いた席、普段なら真っ先に座りたいところだけど、それよりもお荷物を処理するのが先だった。 「谷、座りな」 「……いや、いいよ」 「いいから。眠いんだろ」 そう言うと、谷はおとなしく一番端の席に腰を下ろした。 とほぼ同時に眼を閉じ、そのものの1分後には気持ちよさそうにいびきをかき始めた。 こいつが酔ったら眠くなるタイプでよかった。 ふと時計に視線を投げると、もう0時を遠に回っていた。 結局、終電になってしまった。 どんどんと田舎染みていく街並みをぼんやりと眺めながら、俺は今日帰ってからのことを考えた。 少々部屋が散らかってるが、それはまぁ仕方がない 適当に布団敷いて寝かせて、それからシャワー浴びて、6時起き。 まぁ、いけるか。
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