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連絡もあまりしない。
支店異動もあってバタバタしてたからなかなか会えなくて、愛想を尽かされてしまったのだろう。
それで先月谷から誘われて仕方なく行った合コンでも、思った以上に楽しめなかった。
「まぁまぁ、リフレッシュよリフレッシュ!
そろそろ切り替えないと、人生もったいないよ?」
「別に落ち込んでるわけじゃないって」
「でも引きずってるのは確かだろ?」
ぐぅの音も出ない正論に、俺は口ごもってしまった。
こうなってしまったら、もう奴のペース。
「やっぱりさ、恋愛の傷を癒せるのは次の恋愛だって!」
「傷つける側のくせに、よく言うよ」
「ナイスツッコミ!
じゃあ9時に二丁目のマリリンに集合で!」
「え、三茶でやるの?」
思わず目を見開いて聞いた。
いつも渋谷や新宿ばかりで、会社近くでやることなんてなかったからだ。
「そうだよ。
向かいのビルの化粧品会社の女の子たちだからね」
改めて谷くんのネットワークの広さに感心した。
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