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二丁目のマリリン。 少し高めで料理の美味しい、タイル張りの小洒落たバーみたいな居酒屋。 時々同僚に行く程度の居酒屋だが、正直あまり居心地は良くない。 大学からの名残で安い大衆向けの居酒屋にしか行き慣れてないため、やたらと緊張してしまう。 「浅沼、遅いぞー!」 残業のため少し遅れて中に入ると、もうすでに合コンは始まっていた。 3歳年上の中嶋主任が既に出来上がった声で俺の名前を呼んだ。 「すみません遅くなりました、浅沼聖人です。よろしくお願いします」 軽く挨拶をいれて、施されるように男三人が並ぶ端の席へと着いた。 「生でいいですか?」 正面に座るロングヘアでアイドル顔の女性がニコニコと尋ねてきた。 「あぁ、はい。お願いします。えーっと…」 「マリコです。タメ口で全然いいですよ」 マリリンにマリコ。 少々笑ってしまいそうになるのを堪えた。
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