瑠璃唐綿

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写真を見つめていた正大が思い至ったようで口を開いた。 「ということは、この写真を撮ったのが彩花さん。だから、その女性が見ていた風景が見えている・・・・・・そういうことか」 「だから拓海さんと大地さんの会話が俺には聞こえてきたんだね」 正大の言葉に和大は一枚の写真を手に取って見つめた。 それは拓海と彩花が楽しそうに笑い合っている写真。 記念撮影というよりは楽しく過ごしている時間を大切に切り取ったようなそんな写真だった。 和大はその写真を正大に手渡すと目を閉じた。 正大もそれに応じるように目を閉じた。 すると、正大の頭の中に映像が浮かんできた。 そして、和大の頭の中で音が聞こえてきた。
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