瑠璃唐綿

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あの後、写真を見ながら少し話を聞いて、和大たちは情報を得た。 「何か見つけられるといいんやけど」 「あぁ、そうだな」 『よろしくお願いします』と頭を下げて帰っていった拓海を見送った二人が呟く。 人について調べることには独特の難しさが付きまとう。 今回の件も相手がこのことを好意的に受け止めてくれるとも限らない。 でも、拓海の気持ちには相手を困らせたいという感情は受け取れなかった。 だからこそ和大も正大もどうにか力にはなりたいと思っていた。 「どこから始めようか?」 「んー、もう一人仲が良かった友人がいるって話だったけど」 「そうやね・・・・・・北村彩花さんって女性」 「・・・・・・女性だし、俺らがいきなり訪ねるのも難しいだろうからな・・・・・・」 「大学時代から大地さんが住んでたっていうアパートも拓海さんは気にしていたけど・・・・・・」 「拓海さん自身が躊躇いもあって訪ねることはできていないってことだから・・・・・・」
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