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キャンメルは蒼依が居た場所を少しの間見つめると一度深呼吸をし、気持ちを切り替えた。
キャンメルが顔を上げるのと同時に少し離れたところで二つの模様が浮かび上がり、蒼依の時よりも少し光が弱いものの綺麗な光が射していた。
光が収まるとそこには学ランを着ている金髪の男と黒髪の男が居た。金髪の男は意識があり、「ここはどこだ?」と周りを見回し、黒髪の男は意識がないようで白目を向いて仰向けに倒れている。
キャンメルは金髪の男の前まで移動するとニッコリと笑顔を貼り付け、声を掛けた。
「・・・始めまして。私、四大天使の3を任されている、キャンメルと申します。貴方が飯島 雅紀で、そちらでまだ目が覚めていない方が稲垣 要でお間違いありませんか?」
金髪の男と目が合った瞬間、キャンメルの完璧な笑顔が一瞬固まり眉間に力が入ったが金髪の男はキャンメルをポカンとしながら見つめた。
しかしすぐにハッとし、顔を赤らめ顔を逸らすと今思い出したのか金髪の男―――飯島雅紀は後ろでまだ目が覚めていないもう一人の黒髪の男―――稲垣要を起こそうと耳元で大声で呼びかけだした。
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