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オジサンは赤の制服を着ているところを見ると警備部隊所属で強盗が出たと連絡を受け、只今捜索中と言うところなのだろう。
オジサンにはあっている仕事なのだろうな。力もありそうだしなんと言っても威圧感が凄い。眉間には深く刻まれた皺があり、普通の人より二回りほど大きい体。近くに寄られただけでチビッてしまいそうだ。
アオから見るとオジサンは自分より2倍ほど身長があり、近距離に出て来たオジサンに見下ろされている事への小さな敗北感と威圧を感じていた。
「おう、坊主。こんなところで何やってるんだ?危ないだろう?さっきここらでナイフを持った強盗がうろついているらしいからな」
オジサンはこの小さな広場の現状を理解していないようで「ガッハッハ!」と笑いながらアオの頭をグシャグシャと撫でまわす。力が強いのかアオはぐわんぐわんと揺すられ足をふらつかせている。
そんなアオの様子にまた大きな声で笑っていると「ん?」と言って倒れていたナイフの下へ歩み寄った。
ナイフの男が気絶しているだけなのを確認するとオッサンは周りをぐるりと一周見回し誰がやったのかを問いかけた。
周りの者たちは少し戸惑いつつもある一点を見つめた。オッサンはその視線を辿りナイフの男を倒したであろう者へ顔を向けた。
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