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「どうしたんですか?こんな時間に…?」
『別に…』
突然現れたソレは、あくまと名乗る青年。
しずくは、驚きもせずに淡々と質問に答える。
「何かあったから、ココに来たんではないんですか?」
『・・・・・』
「それか…私に逢いに来てくれたんですか?」
『ない。』
表情一つ変えず、即答するしずくにあくまは少しだけ苦笑いをする。
『冬はいいねぇ…』
「なぜです?」
『…空気が澄んでて、星空が綺麗に見えるから…』
「…私は、そんな顔で見上げている貴女のよー」
『キモイ…』
「最後まで言ってませんが?」
少しの沈黙の後「『…ふふっ…』」と二人で小さく笑った。
これが、いつも神社に来た時の日課でしずくの大切な時間ー
ぽつり、ぽつりと他愛のない話をして時間が過ぎていく。
ーそしてー
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