第2話 洞窟へ

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攻める(睨む)村人 カズミと、 守る(目を伏せる)勇者 カズイチ。 すると、カズミが仕掛けた! 家の中では絶対に見せない穏やかな笑顔と声で、 (カズミは、更年期の真っ只中です(>_<) 「早く。地下鉄に乗って。」 笑顔とは裏腹に目は全然笑っていません。 カズミの目から放たれる 殺気のこもった視線を ガードしきれないと、悟ったカズイチは、 ついに覚悟を決めた。 胸を張り、 堂々と一歩ずつ 電車に向かって歩き---- プシュッ---。(ドアの閉まる音です。) ドアを隔てて見つめ合う二人。 呆然と立つカズイチを前に カズミは、魔王も怯む顔をして怒っています。 しのいだピンチと、 これから迎える大ピンチを前に、 (とりあえず、地上に戻ろう。) そう心の中で、小さくつぶやくカズイチだった。
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