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ああ、料理から解放される主婦の気持ちが分かる。
そして、そんな事を実感する若干二十歳前の俺って、いったい……。
ちょっとブツブツ思いながら部屋に戻った俺は、
ジーンズのポケットに財布と携帯をねじ込む。
だが、それでも久々の浮き立つ気持ちは変わらない。
そして、玄関から出た途端、
そんな俺の気持ちごと、初夏の空気は爽やかに包んでくれた。
小さなウチの駐車スペースには、さっきまであんなに騒がしかった
チビッ子の姿はなく、ただ親鳥の帰りを待つ円らな瞳が俺を見下ろしている。
お前たちのせいで、俺は、すっかり寝不足だよ。
胸の内でボヤきつつも、無垢な彼らに自然と口元がほころぶ。
そして、そのまま俺は眩い日差しが降り注ぐ通りへと足取り軽く出て行った。
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