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中学校に入学すると、それぞれ友達ができて、やりたいことも違ってきたので、一緒に遊ぶ時間も少なくなってきた。
高校は、地元の同じ公立高校に入学し、僕はテニス部に入ったが、翔は部活には入らなかった。
僕は、翔と一緒にテニスをしたくてテニス部に誘ったけれど、翔はあまり気分が乗らないようで、僕は無理には誘わなかった。
テニスの練習は厳しくて、僕は毎日夜遅く帰宅していた。
そんな僕を見て翔から、
「テニスの練習大変そうだけど、そんなに楽しいの?」
と聞かれた僕は、素直に自分の気持ちを伝えてみることにした。
「楽しいことより、辛いことの方が多いかな!
でも、テニス部の仲間と一緒に、一生懸命目標に向かってテニスの練習をすることは、僕にとってやりがいがあることなんだよ!」
翔は、思惑ありげに返事をしてきた。
「そっか!
ひろは、やることがあっていいね!」
この時僕は、翔をもう一度テニスに誘ってみようかと思ったけれど思いとどまった。
もう無理に翔を誘って、仮にテニス部に入ったとしても、翔がテニスを楽しめるとは限らないと思ったからだ。
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