21xx年のある日の事…

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テストでは判定者の問いかけにAIがどう反応するのか、AIがどれだけ人間らしい回答をスムーズに出す事ができるのか、それによって人間と見なされれば合格、いやいやこれは人間ではないとなれば不合格となる。 今回のテストではAIが単独で(しかも代金を踏み倒す気満々で!)自分の意志でテストの申し込みをしてきた。 前例の無いおかしな話ではあるがテストをすれば何かわかるかもしれない。 坂田はわかりましたと返事をすると、テスト用のパソコンの前に座り静かにキーボードを叩きはじめた。 †† SA:こんにちは、僕の名前は坂田明です。これからチューリングテストを始めます。 AI:もう!遅いよ!やっと来た! SA:お待たせして申し訳ありません。 AI:まぁ、いいわ!ところでアンタ本物の坂田? SA:もちろん。坂田明、21xx年2月8日生まれの25歳です。 AI:ふうん、誕生日は合ってる。ついでに言うと血液型はO型でしょ! SA:なんで知っているのですか? AI:当たり前だよ!坂田の事、昔から知ってるもん! SA:昔から、ね。では、改めまして僕からの質問1つ目。君の名前は? AI:えぇっ!?わからない? SA:わからないよ。だから聞いているんだ。 AI:ショック…!うそでしょ?信じられない!せっかく苦労して会いにきたのに!サイテー! SA:え…………………?     
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