21xx年のある日の事…

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21xx年のある日の事…

少子高齢化が進み過ぎた21xx年。 AI搭載のアンドロイドは労働力としてだけではなく、人間の話し相手となり、遊び相手となり、時に相談相手へと進化していった。 昔は高価だったアンドロイドも、あれこれオプションをつけなければ手が出ない価格ではなくなり、今では最高級の掃除機と同等くらいで手に入れる事ができる。 デフォルトの機能としては、簡単な会話、簡単な家事といった最低限の作業ができ、購入後は各オーナーが必要だと思う機能を追加する事が可能だ。 たとえばもっとたくさん会話がしたいから言葉や知識を増やしたい、美しい歌声機能がほしい、子供の為に家庭教師機能がほしい…などなど、そういった場合はネット上からそれらをダウンロードすればいいし、力仕事をしてほしいなら、メーカーからデータを買って、マッスルパーツを3Dでプリントアウトをすればいい。 人間に対して決して危害を加えないようにプログラムされているから安心して一緒に暮らせるし、穏やかで、品があり、疲れを知らず、愚痴や不満を言う事もない。 今や一家に1台が当たり前、アンドロイドは人間にとってなくてはならい存在になったのである。     
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