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その男の、どの部分が感じるのかということなど、もうすでに知っているというのに、フィンは初めての夜と同じに、もう一度確かめていく。
カイの内で、前と同じ場所が、そして、淫らなことに新たに違う部分も、フィンのキスと舌に反応して快楽を得ていた。
フィンの十指が、カイの身体へとさまよい出る。
あらわに剥いた胸元へと滑り入った人差し指が、カイの小さな尖りをくすぐり始める。
カイが、苦しいように息を詰まらせた。
そして、「待って……くれ、待って……」と声を絞り出す。
「厭? そうなら、僕を止めたらいい」
どこか挑むように、フィンがカイに告げた。
そして、あの日と同じように、片手をカイの腰へと滑らせて掴み、くちびるで胸の突起を啄む。そして、勃ち上がって弾力を持ったカイのその場所を吸って、根元から舌で強く転がした。
カイの両手が、フィンの肩を掴む。
「そんなの無駄ですよ……少佐、気持ちが良すぎて、もう力なんか入らないくせに」
カイの胸を舐りながら、フィンがひとつ、鼻先で嗤う。
その吐息ですら、すでに敏感さを増している肌には甘美すぎる刺激になって、カイは、きつく奥歯を噛み締めた。
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