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 侵入してくる熱い舌を悦びをもって迎え入れ、カイは、それに自らの舌を絡める。  ジンと額を熱くさせているのが、スコッチのアルコールでないことくらい、もう、分かりすぎるほどに分かっていた。  そしてカイは、甘いキスをただ貪る。  Tシャツの中にさまよい入ったフィンの指先が、カイの胸の尖りをくすぐって嬲った。  蜜が滴って爛れるように、その場所から快感が溢れて止まらなくて。  カイは陰部を隆起させる。熱く、固く――  どうしようもなくて、止めようもなくて。  カイの指先が、自らの場所へと滑り落ちた。  衣服の上から、先端の最も敏感な場所を弄って擦る。  透明な蜜液があふれ出て、下着を、そしてジョガーパンツを濡らし尽くした。  フィンの指が器用に、カイの腰からすべてをはぎ取っていく。  そして、カイをソファーの上に仰向けに横たえ、その上へと覆いかぶさった。  熱っぽく勃ち上がりきったカイの部分を、そっと大切に指と掌で慈しみながら。  フィンは組み敷く男のシャツをめくり、身体中に口づけを落とす。  ちいさく薄紅色にしこった胸の尖りを舌先で少し乱暴なほどに弄ると、カイは歯を食いしばり、身体を痙攣させた。 「声を……声を我慢しないで、カイ」  宥めるようにいなすように言ってやれば、フィンの腕の中でカイが、甘苦くかすれた声を、堪えきれぬようにして洩らす。  いぶした蜜にまみれた男の啼き声に、フィンの情欲が加速した。  そして、飢えた獣の貪欲さで、美しい大きな男を嬲り尽くしていく。  逞しく綺麗な骨格、筋肉に張り詰めた肌。  フィンがカイの身体の隅々に口づけ、それを征服していく。  まだ、すこし早い……。  そう分かってはいたが、フィンは、もうためらわなかった。  カイの腰骨を指先で撫で下ろし、それらを双丘へと割り入れる。  カイが、小さく息を飲んだ。 「ごめん、カイ。もっとゆっくりしてあげなくちゃいけないって、分かってる……」  そしてフィンは唾液を滴らせると、自らの屹立を濡らす先走りと合わせて、そこをぬるませる。 「かま……わない」  低い声が応じた。 「きて…くれ、はやく……」   ひどくくぐもった男の声を、それでもフィンは確かに聞き取る。 「わかったよ、カイ」  そして、フィンは自らの楔で、カイを快楽の底へと突き落とした。
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