第一話 真赤ミッション

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第一話 真赤ミッション

 時間が流れるのはあっという間のことであり、光陰矢の如し、烏兎怱怱、歳月人を待たず、月日は百代の過客にして、なんてことわざや格言なんてものがゴロゴロと転がっている。  先人たちも「あぁ、俺は青春を棒に振った」と思ったのではないだろうか。一度しか来ない青春時代を、高校生活を棒に振るなよ、と人生の先輩方は憐憫と自己愛に満ちた口調で言っているのだろう……まぁ、松尾芭蕉の高校生活は知らないけど。  だが、時間が流れるのはあっという間、なんてそんなことは言わずもがなだ。  中学生活三年間で、多くのことを学んだ。が、最も役に立ちそうなことは現在完了進行形でも因数分解でもなく、「三年間はあっという間である」という後悔だ。     
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