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毎日が平穏だった。
学校で勉強して、部活とバイトで体力と常識を身に付け、友達とわちゃわちゃバカをやる。
それなりに頑張ってきたつもりだし、これからも色々なことに挑戦したりして、人生を彩るはずだったんだ。
しかし今は…
壊れたまでは言わない、言わないが確実に亀裂は走っている。
「人間、腹が減ったぞ。何か持ってまいれ。」
「人間、これはなんだ?どうやって使うのだ?」
「人間、肩がこったぞ。私の肩を揉むことを許そう。」
「おい人間、なぜ無視をする。どこに行こうとしているんだ。」
「ああぁ!うるせぇ!!…ですよ?僕は今から学校に行かなければならないんです。貴方様に構っている暇はないのでここら辺で失礼します。」
「学校だと?非常に興味があるな。よし、これも何かの縁だ。私もついて行くとしよう。」
「何かの縁ってなんだよ!お前を連れ回したらこっちの立場があやうくなるんだよ!頼むから今日くらい大人しくしててくれ!」
「危うくなるとは何だ、そもそもお前がこの姿にしたんだろうが、少なくともそういう性的嗜好があると思われてもしょうがないだろう?それに、お前1人にする訳にもこちらとしてはできないのでな。諦めろ。」
「勘弁して下さい。」
どうしてこうなった…
今、俺の住むアパートには1人の少女が住み着いている。
白髪碧眼のその少女は、白地に達筆に『正義』とだけ書かれたTシャツと短パンという格好でありながらも、その美貌は崩れない。幼いながらも、その顔立ちからは大人びたものを感じる。恐らく街を歩いたらこの格好よりも真っ先に彼女の美しさに目を囚われるだろう。こいつの内面をしらなければ…
こいつがここに来て一ヶ月くらいになる。こいつの傍若無人っぷりたるや……。濃いすぎる毎日で胃に穴が開きそうだった。それなのに今日から始まる学校にまで来られたらそれこそ確実に開いてしまう…。
そもそも、なんでこんな幼い子が家に住み着いているのか。
他人から見たら幼女誘拐、ロリコン、ペドフェリアなどなど社会的に抹殺されそうな事案だが、これにも深い訳がある。
それは、今から1ヶ月前ほどの。
俺が初めて死んでしまった日のことだ。
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