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部屋の鍵を意図も簡単に開けられた。
入ってきた3人の男に連れられ1階に降りると、そこには両親ともう1人、これまた見知らぬ男が立っていた。
「彼が強人君ですね?」
その男は両親に訊いた。
両親は頷き「はい。」と答えた。
「確かに沢山働いてくれそうですね。」
男は不敵な笑みを浮かべた。
働く?
なんだなんだ…
俺の頭の中は益々混乱した。
「よしお前たち、彼を車に乗せろ。」
その男は、俺の周りを囲っている男たちに命令をした。
はぁ?
車に乗せろ?どういう事だ?
誘拐?いやっ、父ちゃんと母ちゃんはそこにいるし…
同意の上の誘拐?そんなバカな。
抵抗むなしく俺はそのまま、着の身着のまま車に乗せられた。
「それではお預かりいたします。」
命令した男はそう両親に伝えた。
その時見た母ちゃんは、父ちゃんの腕に頭を寄せ、手で目頭を押さえていた。
泣いているように見えた。
父ちゃんは何かに納得するように、何度も何度も頷いていた。
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