半分開かれた社会の窓の崩壊

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 わたしの代わりに男の人が悲鳴をあげた。突然のことに隠すのも忘れ、おろおろと腕をさまよわせる。今にも顔から火が出そうな勢いだ。  そっか。露出狂じゃなかったんだ。わたしは安堵しつつ、男の人のソレを凝視していた。熱のせいで色々と鈍感になっているのだろうか。われながら怖いほど冷静だった。 「すごい! あたしの判定だと、密林の王者だね」  露出狂も真っ青な判定をくだし、ジャッジちゃんは嬉々として瞳を輝かせる。  一方で、わたしは彼女とは違う判定をくだしていた。  昔見た、パパのやつ、を脳裏に浮かべながら。  半分だ、と。
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