「なにか聞こえる」 不思議はいつもそこにいたシリーズ１

なにか聞こえる

「え？俺の言うこと分かんの？」
俺がそう言うと相手は俺との距離をもっと詰めてきて、こう言った。

「当たり前でしょ、僕をそんじょそこらのと同じと思わないでよね」
「はい」
なぜか俺はその堂々とした話しぶりに素直に返事をしてしまっていた。

そこで俺はようやくまじまじと相手を見た。
見た感じはウサギ。
淡い茶色・・・・・・ミルクティーみたいな色をしていた。
耳が小さめで、目はくりっとした丸い目。
うん、かわいい・・・・・・見た感じは。