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「そうか、だからだね、聖のチカラが不安定なのは」
――いやいや、だから何?
分かっていない様子の俺を見てコハクは『えっとね』と話しだす。
「このチカラを持ってるのは決まった家の人たちが多いんだ」
「へぇ・・・・・・」
「で、その家はある程度の数があるみたいだけど、大体その家同士で家族を作ることがほとんどなの」
「・・・・・・そう、なんだ?」
「うん、だから、僕が聞いたことのない名字ってことは、全然チカラのない人がお母さんなんだね」
俺は母さんの顔を思い浮かべた。
穏やかで優しい人で、でも芯の強い人だ。
女手一つで俺を育ててくれた頼もしい人だけど・・・・・・確かに俺みたいに動物たちの声が聞こえてるような様子はなかった。
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